
2005年。アルバムデビュー30周年を迎えニューアルバム「My First love」をリリースした浜田省吾。
彼の楽曲をもとに短編映画を作成するという初の試みが実現しました。
アルバムに先行して6月に発売された「I am a father」、10月に発売される「Thank you」。
この2枚のシングルに呼応する形で、二つのショートストーリーが誕生したのです。
『TWO LOVE〜二つの愛の物語〜』と名付けられたそれらのストーリーは、その名の通り、
世代も環境も異なる二つの愛の形を鮮やかに切り取った作品となりました。
『キャッチボール』は親子愛の話。
ベースとなった「I am a father」の歌詞にインスパイアされ、子供を想い、妻を想いながら遠く離れた地で必死に働く父親の姿を描いた話です。
6月のある日曜日、父を驚かせようと内緒で単身赴任先に向かう二人の子供たち。
同じ頃、仕事上のトラブルを処理するために、数少ない休日であるにも関わらず仕事場へ向かう父親。
子供たちの道中と父親の仕事ぶりが交錯する一日を描いた、心暖まるストーリーが繰り広げられています。
一方、『君と歩いた道』は人生で初めて抱く恋心を描いた話。
「Thank you」の歌詞に登場する二人の5年前の物語、15歳の夏が描かれています。
孤独な少女と、その唯一の理解者になろうとする少年のひと夏の出来事。とある地方の美しい田園風景をバックに、思春期の一瞬が凝縮された物語となりました。
なお、「Thank you」のビデオクリップの中では、20歳の二人の姿が描かれるという構成になっており、映画とビデオクリップを合せて二人の成長が見えるという趣向が凝らされています。
二作品ともメインの舞台に地方都市を設定し、オールロケを敢行。
素朴で美しい背景を味方につけるとともに、物語に普遍性を持たせることに成功しました。
殺伐とした世相を呈する現在、ともすれば忘れがちな静かな愛情の形を、
心に染み込むように伝えてくれるストーリーが新たに誕生しました。